【寄稿】新潮選書50周年企画に短文を寄せました

新潮社の『波』に寄稿しました。 「[新潮選書50周年特別企画]選書著者が答える『私にとって選書とは何か?』」に短文を寄せています。 今年は新潮選書創刊から50周年。これを記念して『波』で特集を設定して…

続きを見る

【寄稿】『中東協力センターニュース』7月号にシリア内戦の競合する停戦枠組みについて

忙しさに紛れて、少し通知が遅れてしまいましたが、シリア内戦への停戦調停に関する分析を『中東協力センターニュース』に寄稿しています。 この論考をほぼ書き終えてから7月半ばにヨルダンのアンマンに出張に行き…

続きを見る

【寄稿】『国際開発ジャーナル』7月号に中東諸国・国際秩序の変動について全体像を

国際開発・国際協力の専門誌である『国際開発ジャーナル』に寄稿しました。「変わる世界秩序」とのタイトルを付されたリレー・エッセーの第2回。 池内恵「中東と動揺する世界––––アラブの春とイスラム国の行方…

続きを見る

【イスラーム政治思想のことば】(10)サウジの新皇太子(次期国王)への「バイア(忠誠の誓い)」

6月21日朝、サウジ、そして中東を揺るがす発表がありました。サルマーン国王が、皇太子のムハンマド・ビン・ナーイフを更迭し、実子のムハンマド・ビン・サルマーン副皇太子を皇太子に昇格させたのです。 そのサ…

続きを見る

イスラーム政治思想のことば(9)イスラーム教の高揚は近代の問題に解決策を示すよりも、解決の失敗に苛立つ人々を酔わせる

社会全体の問題をムスリム同胞団はもっともよく体現している: 「カイロ市の焼打ち、首相たちの暗殺、キリスト教徒に対する脅迫、その出版物に見られる狂暴性と憎悪──これらすべては、進路を見失ってしまい、自ら…

続きを見る

イスラーム政治思想のことば(8)ムスリム同胞団の失敗は、感情の捌け口を求める動き、暴力へと発展する

ムスリム同胞団の問題と限界3: 「第二の失敗はこれと関連するが、ある意味では、それは運動としての同胞団の失敗というよりはむしろ、その活動舞台となった社会の失敗である。つまり、その社会は、もはや【260…

続きを見る

イスラーム政治思想のことば(7)ムスリム同胞団には近代の国家と社会への責任感が希薄

ムスリム同胞団の問題と限界1: 「だがしかし、同胞団には、これらの利点のほかに、二つの大きな欠陥がある。これについては、彼らの中の進歩派さえ気づいていないが、これに対立する人々だけは充分感づいている。…

続きを見る

イスラーム政治思想のことば(6)ムスリム同胞団は共同体の基本的な問題に取り組み、訴えかける

ムスリム同胞団の意味2: 途中を省略したうえで・・・ 「これは重要な発展である。われわれの判断では、これがなければ、あるいはこれらに代るようなものが何かなければ、アラブ社会は実際には前進することはでき…

続きを見る

イスラーム政治思想のことば(5)ムスリム同胞団は単なる反動ではなく、近代社会の建設に努力する

それに対してムスリム同胞団はというと1: 「われわれの判断によれば、同胞団をまったく反動的なものとみなすことは誤りであろう。なぜなら、そこにはまた、過去からの伝統の中に保持されてきた最良の価値から引き…

続きを見る

イスラーム政治思想のことば(4)アラブ世界のリベラリズムには宗教の基盤がない

アラブ世界のリベラル派の弱さについて引用3: 「社会の自由主義的な指導者たちは、彼らの生活や思想にふさわしい宗教的な基盤をほとんどもたなかった。彼らの方は現代と歩調を合わせて進んだのに、イスラムの枠組…

続きを見る

イスラーム政治思想のことば(3)イスラーム思想の改革・近代主義には、体系的なリベラリズムが欠けていた

アラブ世界のリベラル派の弱さについて引用2: 「改革者たちの強引な仕事には、有効な体系的理論が欠けていた。」スミス(中村廣治郎訳)『現代イスラムの歴史』(上巻、中公文庫、116頁)(2013年8月26…

続きを見る