【テレビ出演】ニュースウォッチ9で録画コメント放映(おそらく)

ノーベル物理学賞を日本人3人が受賞したというニュースで、ニュース7の録画コメントは飛んでしまいましたが、ニュースウォッチ9では使用されるという連絡が。

NHKニュースウォッチ9予告

まだ油断できません(笑)。

明らかに、ノーベル賞の方が重要なニュースとは思います。

しかし社会のフリンジで過激化する人たちのメカニズム(そこには研究者やメディアもかかわっている)は、今後より深刻な形で出てくるでしょう。そのための先触れとして、今回のかなり馬鹿げた事案もあったのではないでしょうか。

これから仮眠して、昨夜以来のメディア対応で遅れている論文・著書を進めます。一歩一歩進むしかありません。

【テレビ出演】本日NHKニュース7で日本人の過激派への参加の可能性について

本日午後7時からのNHKニュース7でコメントが放映される模様。

NHKニュース7放映予定

ニュースウォッチ9でももしかしたら使用されるかもしれませんが、まだ決まっていません。

テーマは「イスラーム国」への日本人戦闘員の参加の問題。

なお、コメントの収録は9月29日で、今回の事件発覚よりかなり以前に行われたものです。

もともとは、「日本人の戦闘員がいるのか、いたらどうなるのか」という「警鐘」を鳴らす類の、ニュース番組内での小特集の一環として、コメントを求められ、応じて収録しました。

このブログを読んでいる人であれば分かると思いますが、私は今の日本のメディア企業についてきびしい認識を持ち、厳しい姿勢で臨んでいますが(世界中の標準的な知識人であれば、現在の日本のメディアに対しては、期待を込めて、厳しく接することになると思います。莫大な制度・設備と視聴者・読者を持っていながら、業界・社内の縛りで沈下している・・・)、4月24日のクローズアップ現代「復活するアルカイダ」が、6月のモースル大攻勢でイスラーム国が注目を集める前に放映されていたように、お金と人を使って物事を先から取材・報道しておく姿勢があるところには、多少無理してでも協力する用意はあります。

収録後に御嶽山の噴火などもあり、特集自体が延期されたのか流れたのかという曖昧な状態のまま今日に至り、未遂と言えど「既発」の事件になってしまって、その報道に絡めて私のコメントが放映されることになった模様です。

ですので、本日のNHKのニュース報道は、速報だけでなく、これまでに準備してきたものも出してくるということですので、よそとは一味違う深いものになるか、期待して見てみましょう。

日本人が「イスラーム国」を含むシリアでの戦闘員になる、という問題について、日本人戦闘員志願者の事例が公然化した今と以前で、私の言うことは変わりませんし、そのまま背景説明になっていると思います。ですので以前に収録した映像から抜き出してニュースで使うことを許可しています。

私自身は、今回捜査の対象となっている学生その人と、「イスラーム国」との橋渡しをした可能性で聴取を受けている「元大学教授」の実際に行った行為について、確たる根拠のある論評をできる立場ではありませんので、今回の事件そのものについてのコメントは新たに収録していません(そんなこと私に聞いたら駄目でしょう)。その背景にある思想的・政治的問題についてお話しました。

【コメント】毎日新聞に「イスラーム国」参加未遂の日本人問題について

今朝の毎日新聞にコメントが掲載されています。

夜遅くの校了寸前に連絡があって、偶然、この問題についてニュースを読んで考えていたので、答えてしまいました。本当はすぐに出さねばならない原稿・書籍が複数積もっていて編集者が待っているのですが・・・

毎日新聞はイスラム国関連で頑張って取り組んでいると思うので、非常識な時間でしたが受けてしまいました。また、「自由な社会からの逃走」が先進国で一定数生じるという普遍的な問題として日本人の過激化の問題も捉えられるという視点が入ったので掲載を許可しました。こういう論点が当たり前に乗るのが本来の新聞だったはずですが。教養主義はかつてのファッションで、今は時代遅れなんですね。今こそこういった概念を用いて論じることが必要な段階に日本社会も入ったということでしょう。以前は自由すらなかったから「逃走」は単なるファッションだった。

「イスラム国:26歳北大生ら、参加を計画 識者の話」『毎日新聞』(2014年10月07日 東京朝刊)

 ◇不満持つ若者が傾倒−−中東に詳しい池内恵・東京大准教授
 イスラム教徒は自らの思想に肯定的な人物に対して同胞意識が強いため、日本の若くて体力のある人が希望すれば、イスラム国の即戦力として戦闘に加わることも可能ではないか。先進国では、自由な社会で明確な目的を与えられないことに不満を持つ一部の若者が、絶対の真理を教えると主張するイスラム教の強い思想にのみ込まれ、過激化する傾向がある。