【講演要録】「イスラーム国」が形作る「まだら状の秩序」について

一昨日の毎日メトロポリタンアカデミーでの講演について、昨日の『毎日新聞』に記事が掲載されていました。

「毎日メトロポリタンアカデミー『まだら状の拡大』 池内氏がISの「今」解説 /東京」『毎日新聞』2017年9月21日

以下記事の本文を記録しておきます。

第297回毎日メトロポリタンアカデミー(毎日新聞社主催)が20日、豊島区のホテルメトロポリタンであり、イスラム政治思想・中東研究で知られる池内恵(さとし)東京大学准教授が「イスラム国(IS)はどこへ行った」と題して講演した。

池内氏は「イスラム教徒17億人すべてがISではない」としながらも「イスラム教は元来平和的な宗教ではあるが、法として現実には軍事や政治に深い関わりがある」と解説した。さらにISの出現と領域支配の変遷について地図を用いて分析。組織的には弱体化が見られるが、今後、インターネットなどによる感化を通じて自発的に名乗り出るISの誕生について指摘し、世界各地に「まだら状の拡大」ともいえる状況が出現していると述べた。【吉岡杏奈】