【日めくり古典】政治学の様式とは

こないだからの続きでっせ。


モーゲンソー『国際政治(上)――権力と平和』(岩波文庫)

「たとえば、近代経済学者は誰にしても、自分の科学、およびその科学と他の人間諸科学との関係について自分の思惟様式以外のやり方では考察しないであろう。経済学が人間の経済行動に関する独立した理論として発展してきたのは、まさにこのように他の思惟基準からそれが分離する過程をつうじてであり、さらには、その主題にあてはまる思惟基準を発展させてきたためである。政治の分野でこれと同じような発展に貢献するということは、実に政治的リアリズムの目標なのである。」(原彬久訳、上巻、67頁)