こないだからの続きでっせ。
「たとえば、近代経済学者は誰にしても、自分の科学、およびその科学と他の人間諸科学との関係について自分の思惟様式以外のやり方では考察しないであろう。経済学が人間の経済行動に関する独立した理論として発展してきたのは、まさにこのように他の思惟基準からそれが分離する過程をつうじてであり、さらには、その主題にあてはまる思惟基準を発展させてきたためである。政治の分野でこれと同じような発展に貢献するということは、実に政治的リアリズムの目標なのである。」(原彬久訳、上巻、67頁)
池内恵(いけうち さとし)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について、日々少しずつ解説します。有用な情報源や、助けになる解説を見つけたらリンクを張って案内したり、これまでに書いてきた論文や著書の「さわり」の部分なども紹介したりしていきます。予想外に評判となってしまったFC2ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝(http://chutoislam.blog.fc2.com/)」からすべての項目を移行しました。過去の項目もここから全て読めます。経歴・所属等は本ブログのプロフィール(http://ikeuchisatoshi.com/profile/)からご覧ください。
こないだからの続きでっせ。
「たとえば、近代経済学者は誰にしても、自分の科学、およびその科学と他の人間諸科学との関係について自分の思惟様式以外のやり方では考察しないであろう。経済学が人間の経済行動に関する独立した理論として発展してきたのは、まさにこのように他の思惟基準からそれが分離する過程をつうじてであり、さらには、その主題にあてはまる思惟基準を発展させてきたためである。政治の分野でこれと同じような発展に貢献するということは、実に政治的リアリズムの目標なのである。」(原彬久訳、上巻、67頁)