【テレビ出演】BS-TBS「週刊報道LIFE」でパリの同時多発テロ事件を解説

本日夜9時から、BS-TBSの日曜夜の報道番組「週刊報道LIFE」(9:00~9:54生放送)に出演する予定です。

BS-TBS週刊報道LIFE

テーマはパリの同時多発テロ事件とその影響について。

ウェブ上の番組案内ではこのように記されています。

「パリ同時多発テロを緊急特集。
120人以上が犠牲となった、これまでにない大規模なテロ。
イスラム過激派との関連は、そして今後の展開は…
気鋭のイスラム研究者、池内恵・東大准教授が
最新情報を交えてスタジオ生解説。」

急遽予定していた番組内容を差し替えてパリのテロ事件を特集するということですので、いろいろ考えたのですが、出先から戻って出演することにしました。

本当は、この週末は大きな文章仕事の山場だったのですが。しかしテロですでに邪魔されているので、もうこうなったら今しか調べられないことを調べて考えます。

テレビ出演は労力がかかって研究の進展には必ずしも助けにならないこともあるので、それほど頻繁には行っておりませんが、この番組の前身の「週刊BS-TBS報道部」には2月1日と3月22日に出演して、「イスラーム国」による人質殺害と、チュニジアのバルドー博物館のテロについて、それぞれ解説しました。

2月1日の出演については、このブログには出演情報が記されていないが、当時おそらくフェイスブックでは出演告知をしていたのかな。人質事件の情報分析であまりに忙しかったものですから。2月1日にBS-TBSで話した内容の一つがこれ。脅迫ビデオを見れば、「軍事か非軍事か」などということを「イスラーム国」側は問題にしていないことが明瞭だ、という話

この番組とのご縁は、『フォーサイト』(新潮社)がウェブになる前の月刊誌だった時代に連載「中東 危機の震源を読む」を設けてもらってお世話になった、堤信輔元編集長がコメンテーターになっているため。今回、堤さんも本来は出演予定ではなかった回ですが、急遽出てきてくださるそうです。

イスラーム世界では金曜日に物事が動きやすいのですが、日本では「土・日は堅苦しいニュースは見たくない」という一般聴衆の感情を慮って(なのか)、軒並みニュース番組は休みます。そのため、金曜日に起こったイスラーム世界の出来事についての土・日の報道が要領を得ず、月曜日にはもうニュースの旬としての時期が過ぎているので報じられない、ということを繰り返しています。24時間ニュース局ができれば問題は解決するのですが、需要がないのでしょうね。いつまでたっても日本のBBC は現れません。特に土・日は地上波ではニュース番組がほとんどなく、テレビを情報源としている人たちにとっては情報が途絶します。それに新聞休刊日が重なったりすると、要するにテレビ局も新聞も記者が休んで当直の人しかいない状態になるので、あらゆる意味で情報の流通が悪くなります。ワーク・ライフ・バランスは大切ですが、メディアの人ぐらいは土日に働いてもいいんじゃないの?と思いますが。ニュースは365日24時間全力で追いかけて発信する体制を作り、平日に交代で休めばいいじゃないですか。

その中で日曜日にまともにニュースを扱おうとする番組企画があると、ちょっと無理してでも出演してみようかな、という気になったりします。