缶詰2日目~APUでイラクを想う

自主缶詰2日目。まあまあはかどっています。

といっても本以外の仕事も積み残しているものを終わらせないといけない。

衛星放送やネットは不安定ながらつながっているので、イラク情勢の情報収集と分析もアップデートされています。

日本の報道はあまり見ていないのだが、毎回のパターンとして予想できるのは、「米国が中東で軍事行動に出る」という雰囲気になると、その側面でだけ日本のメディアが騒ぐ、ということ。

現状のイラク情勢では米国が軍事行動に出るかどうかは主要な論点ではない。なぜか?オバマ政権が大規模な軍事行動をとらないだろうから。

オバマが先月の演説ではっきりさせたドクトリンだと、「テロは最大の脅威」としつつ、直接米国民に危害が及ぶようなテロの脅威がある場合以外は、対処は「同盟国にやらせる」ものとみられる。また、テロを産む政治環境の方を何とかしないとテロは終わらない、という認識。

アメリカ自身の軍事攻撃があったとしてもすごく限定的なものになるでしょう。邦人保護・救援に限定。それが「直接の脅威」への対処だ、というのがオバマ政権の立場でしょう。

日本での報道・論調は、いいかげん「こぶしを振り上げるアメリカ」を軸に報道するのをやめた方がいい。

現在の国際政治の焦点は「こぶしを振り上げないアメリカ」「振り上げても実は振り下ろさないアメリカ」を各地で各国がどう受け止めて、その結果何が起こるか、というものだ。

「すぐ暴力をふるうけしからんアメリカ」を悪者に仕立てて、安全な立場から、自分だけ「良い子」になることを競う報道・論評をしていれば良い時代は終わっているのだが。まあそういうメディアの要望に応える専門家が多いのでそういう報道が正当化され自己増殖する。いい加減に学んでください。

問題は今のイラクには米国にとって同盟国として頼れる存在がいないこと。そもそもISISはマーリキー政権の政策が原因で米軍撤退後に再度出現し、一時はサウジなどの政府が、そして今でもサウジなどの国民の支持に押されることで、伸長している。マーリキー政権を支援すればかえってテロを増やしかねないし、同盟国であるはずのサウジに取り締まってくれと要請しても無理そう。

そこでイランが「同盟組まない?」と言ってきて、オバマ政権もなんだかそれに乗りそうになっている。

でもそうするとサウジをはじめとする湾岸産油国が一斉に不安定化し、イスラエルも危機感を募らせる。そしてイランは地域の覇権国としてそれらの国を屈服させようとするから、当然反発が生じる。

ちょっと抜け出して立命館アジア太平洋大学(APU)へ。激しい雨の中でも、学生さんたちが群れていました。

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明日はどこの空の下?