【寄稿】ラマダーン月のテロについて、宗教的背景と論点整理を『中東協力センターニュース』に

2週間ほどブログの更新を休んでおりました。ドイツから南仏にかけて、じっくり考えながら動いておりましたので、ネットの繋がりも悪く、時間もなく。地図シリーズ、毎日更新していたのが途絶えてしまいましたが、そのうち再開します。まずは論文を優先ですね。

その間に出版されていた成果を順次アップしていきます。まずはこの一本。

池内恵「ラマダーン月のテロ続発の思想・戦術的背景」(連載「中東 混沌の中の秩序」第6回)『中東協力センターニュース』2016年7月号、14−22頁

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イスラーム教の断食月であるラマダーン月は、今年は7月5日に終わりましたが、この時期にテロへの扇動がなされ、実際にテロが相次ぎました。日本での一般的な印象や言説として、「敬虔さが増す断食月になぜテロをやるのか」という議論がありますが、異なる宗教規範の元では、断食が課されているということと異教徒・背教者との戦闘行為への熱が一部で高まることとは矛盾しない場合があります。事件に関する基礎的事実関係を整理しつつ、そのあたりの議論の混乱の解消を試みたもので、ぜひ読んでみてください。

ラマダーン月の終わりとともにテロの連鎖が終わるのではなく、むしろラマダーン月のテロ続発に触発されたのか、7月後半には特にドイツやフランスでテロが続きました。私の西欧滞在中にローン・ウルフ型のテロが西欧でピークに達した感がありました。