『中東協力センターニュース』7月号(2015年7月21日発行)に分析レポートを寄稿しました。連載「中東 混沌の中の秩序」の第2回です。
池内恵「4つの内戦の構図と波及の方向」《中東 混沌の中の秩序》第2回、『中東協力センターニュース』7月号(2015年7月21日)、12−19頁
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新連載の2回目の今回は、イラク、シリア、リビア、イエメンの内戦の2015年前半の進展、特に過去3ヶ月の動きをまとめました。今年から、4半期に一度の連載といたしました。以前は「ほぼ4ヶ月に1回」というペースでしたので、もう少し定期的にしました。しかしそうすると必ず決まった時に書かないといけないので、仕事が重なっていたり、動きが激しくてまとめる作業が膨大になると、少し大変です。でも「四半期」というペースで書くのは初めてなので、当分続けていこうかと思います。
私の最終段階の校正見落としで、ちょっと誤字脱字があったので、7月29日に修正していただきました。内容面では変わっていません。
ちなみに、7月号にはトルコ大使館勤務(経産省から)の比良井慎司さんによる6月7日のトルコ総選挙の分析「トルコ総選挙とその後の動向」が掲載されており、これを読むと、トルコによる対クルドPKK空爆が、内政上は6月の選挙で躍進して与党AKPの単独過半数を阻止したクルド系政党HDPに対する圧力となりうることが理解できます。
エルドアン大統領が各野党との連立交渉を不調に終わらせ、再選挙でHDPの議会議席を奪って単独過半数の奪還を目指している、という世評は高まる一方ですが、実際にそうなるかどうか、見ていく際の指針になります。