引き続き体力の限界まで二本の論文を書きながら火曜日にある別の論文の報告会の準備。 というわけで中東情勢解説はお休みして、最近出たインタビューの紹介。 「アメリカの覇権にはもう期待できない──大国なき後…
続きを見る災後の文明
ものすごく重く重要な(私にとって)論文を二本、何が何でも金曜日までに、、ということで昼夜を問わず死力を尽くして完成(ほぼ)に漕ぎ着けましたが、もう頭が動きません。 途上国経済よりも私が低体温になってい…
続きを見るトルコ経済はどうなる(3)「低体温化」どうでしょう
米国でのテーパリング(超金融緩和政策の縮小)がなぜトルコ経済に影響を与えるかというと、私は専門ではないので、関わったお仕事でエコノミストの皆様に教えていただいた話を引き写します。 PHP総合研究所で「…
続きを見るトルコ経済はどうなる(2)テーパリングって何だっけ
経済専門家にとっては初歩中の初歩なようだけど、ここでおさらいしておくと、トルコがその渦中にある問題は、トルコ一国の問題ではなく、米国の金融緩和縮小が途上国にどう及ぶかという問題。 昨年半ばごろから世界…
続きを見るトルコ経済はどうなる(1)深夜の果断な利上げ
1月22日に「トルコはもう三丁目の夕日じゃないよ」と書いてから、トルコ経済はずいぶん動いた。 劇的だったのはトルコ中央銀行が1月28日深夜に緊急の金融政策決定会合を開いて、翌日未明にかけて、直前の予想…
続きを見る2020年に中東は、イスラーム世界はどうなっている?
出ました。 池内恵「アル=カーイダの夢──2020年、世界カリフ国家構想」『外交』第23号、2014年1月、32-37頁 「2020年東京オリンピックに向けて」ということで、「2020年に日本は世界は…
続きを見るちょっといい話
吉田類の酒場放浪記。オープニングのあの曲、Egyptian Fantasyというんですね。 ニューオーリンズに学会に行った際に、入った店でバンドが弾いていたので検索してみると・・・ ものすごく有名な曲…
続きを見るdisappointedの用法
昨年暮れの安倍首相の靖国神社参拝について、まず在日米大使館が、そして米国務省が「失望した(disappointed)」と声明を出したことはずいぶん議論の的となった。 日米関係の中では異例の表現だったの…
続きを見るAl Monitorで読む中東
中東情勢について、ニュースとその「読み方」を知るのに便利なのが、『Al-Monitor』。 タイムリーに中東の新聞の論説の翻訳や、代表的な知識人や専門家のオリジナル原稿が載る。 現地のメディアと欧米メ…
続きを見る超大国の店じまい? オバマ大統領の一般教書演説2014
今年のオバマ大統領の一般教書演説(1月28日)、録画しておいて見ました。 全文ももう出ている。 一般教書演説は、アメリカらしく空元気かと疑うほどに大統領の口調も会場の反応もハイなことが多いのだが、今回…
続きを見るレクサスと日本外交
苦し紛れに即興的に作った造語「LEXUS-A」が、一人歩き、とまではいかないが、おそるおそるお散歩中、ぐらいか。 1月26日の『東京新聞』で、木村太郎さんが連載「太郎の国際通信」に寄稿した「元米同盟国…
続きを見るエジプトは「ちょっといい加減なファシズム」に邁進中
チュニジアで憲法が成立して湧き立っているのに対して、同日同刻、エジプトは軍人大統領推戴に向けてまっしぐら。 予想されていた通り、1月26日のマンスール暫定大統領のテレビ演説では、移行期の工程表を変更し…
続きを見る答え合わせ(1)チュニジア立憲プロセス成功の理由
中東・イスラーム学のブログを始めてみて10日ぐらいしかたっていないけど、ほかの同様のブログでは何を言っているのかが気になってきた。 まずチェックしたいのは、ファン・コール先生(ミシガン大学教授)のブロ…
続きを見るチュニジアで新憲法制定 組閣も
1月26日深夜、チュニジアの立憲議会が新憲法案を可決。信任投票の必要はなく、そのまま制定へ。 149か条からなる新憲法。 ジュムア新首相も組閣名簿をマルズーキー大統領に提出。こちらは議会で承認されるか…
続きを見るエジプト軍ヘリ撃墜で「地対空ミサイル使用」の恐怖
エジプトがまた一歩、局地的・低強度ながら「内戦」に近づいている。 その画期と言えるのが、1月25日のシナイ半島北部シャイフ・ズワイドでの軍ヘリコプター撃墜だ。当初はエジプト政府当局は機器の故障が原因と…
続きを見る革命のクライマックスとしての憲法制定について:アレントを手掛かりに
チュニジアの立憲プロセスに関して補足。 そもそも、「革命」の成果の確定としての「憲法制定」の重要性、というものが日本ではきちんと理解されていないのかもしれない。だからチュニジアでの成果について、日本と…
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