【今日の一枚】(27)中東の国境を引き直すなら(1)ロビン・ライトが書いたもの
シリアの分割を考えるときに参照される歴史地図を先日示しましたが、中東全体に国境線を引き直すなら、という思考実験は多く行われています。いくつか紹介しましょう。 一つはこれ。 出典:Robin Wrigh…
池内恵(いけうち さとし)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について、日々少しずつ解説します。有用な情報源や、助けになる解説を見つけたらリンクを張って案内したり、これまでに書いてきた論文や著書の「さわり」の部分なども紹介したりしていきます。予想外に評判となってしまったFC2ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝(http://chutoislam.blog.fc2.com/)」からすべての項目を移行しました。過去の項目もここから全て読めます。経歴・所属等は本ブログのプロフィール(http://ikeuchisatoshi.com/profile/)からご覧ください。
シリアの分割を考えるときに参照される歴史地図を先日示しましたが、中東全体に国境線を引き直すなら、という思考実験は多く行われています。いくつか紹介しましょう。 一つはこれ。 出典:Robin Wrigh…
昨日の日経新聞の「経済教室」や、先日の『フォーサイト』への寄稿を読んでいただいた人には、分かりやすいかもしれない。 出典:Fabrice Balanche, “The Die Is Cas…
昨日お知らせしていましたが、今朝の日本経済新聞朝刊の「経済教室」欄に論稿が掲載されています。 池内恵「流動化する中東(下)シリアの混乱、収束みえず トルコへ波及懸念高まる」『日本経済新聞』2016年…
昨日、英Economistのシリア内戦勢力図が、4月段階のものと8月段階のものを比べてみると、やはり簡にして要を得た、優れたものであることを見てきました。 日々の記事に添えられた地図やグラフがすばらし…
宇野重規範さんとの対談が『中央公論』9月号に掲載されました。 宇野重規・池内恵「宗教と普遍主義の衝突」『中央公論』2016年9月号(8月10日発売) 『中央公論』2016年9月号 テロや難民問題、そし…
長めのインタビューがVoice 9月号に掲載されました。 池内恵「甦るサイクス=ピコ協定」『Voice』2016年9月号(8月10日発売)、183−189頁 『VOICE(ヴォイス) 』2016年 0…
ダッカ事件に際しての備忘録その(3)。 ダッカ事件に際しては、ジハードという理念を奉じて攻撃を行う場合の、武装集団(あるいは個人)側からの世界の見え方、敵の見え方について、日本の常識や通念からは理解し…
ダッカ事件については、『フォーサイト』で背景と全体像を解説した以外は、Facebookで記事をシェアしたり、NewsPicksで流れてくる日本語の記事をシェアしたり(自動でフェイスブックとツイッターに…
シリアのクルド人勢力が、シリア内戦と「イスラーム国」に対抗して結束し、米国やロシアの支援を集めていくことで、3つの飛び地が1つにまとまろうとしている。現在はまだ2つに分かれていますが、最近のマンビジュ…
さて、シリア内戦の地図集に戻りましょう。 今日は、「イスラーム国」がシリア北東部で2014年後半に一気に拡大した上で、支配領域を失っていく過程で、クルド人勢力が支配領域を広げていく様子を順に図示した地…
昨日に示したように、クルド人勢力が主導して、今年3月には「西クルディスターン」の自治政府設立・シリアの連邦化を宣言するまでになりました。 2013年9月の段階で描かれたこの地図では、クルド人勢力の台頭…
これまでに、シリア内戦について、アサド政権がロシアの空爆に支援されてアレッポ北方で進めた勢力拡大(2016年2月)、米国が支援する新シリア軍による南部のタニフ(タンフ)の制圧と、それに対するロシアの空…
シリア内戦で米・露は停戦と和平協議を支援すると合意していますが、同時に介入によって対立しています。 今度はシリア南部のイラクとの国境の町タニフ(al-Tanif; タンフ al-Tanf)で、「イスラ…
昨日は、シリア内戦の現在の焦点がマンビジュを中心とした、北部のトルコとの国境地帯にある回廊をめぐる諸勢力の競合になっていることを地図で示しました。最近もこのような記事が出ています。 シリア北部のトルコ…
ここのところ、リビアで「まだら状」に「イスラーム国」関連勢力が出現し、それに対して各地の別の勢力や「政府」が対抗していく過程について、地図を紹介してきました。ちょうど今、スィルトの「イスラーム国」の領…
今日の地図。リビアの分裂状況。 リビアの複数の「議会」に基づく複数の政府や、国連の支援の下での挙国一致政府の拠点、また様々な民兵集団の群雄割拠については、いろいろな地図がある。その中で「イスラーム国」…