スタジオジブリ出版部の『熱風』3月号に寄稿しました。テーマはエルサレムの神殿の丘の地理に見る、宗教と政治権力の関係について。
池内恵「エルサレム「神殿の丘」の宗教と権力」『熱風』2015年3月号(3月10日発行)、26−32頁
出版社のPR誌という、一般にはあまり知られていない格安の媒体があって、私はそれについては熟知していたつもりだったのが、スタジオジブリ出版部にもあるとは知らなかったので、動揺して引き受けてしまいました。出版社PR誌のまとめサイトとか誰か作ってくれないか。
これについて、3月10日にフェイスブックで通知していましたので再録します。またまた体調のお知らせから始まります。
慣らし運転でそろりと社会復帰。報告で怪気炎上げているように見えても、実はすごくセーブしております。本日も早々と店じまいです。
というわけで郵便物も見ていないので現物を手にしていないのだが、すでに出ているはず。
今回寄稿した雑誌の発行元はスタジオジブリ。
もう一度。
スタジオジブリ。
スタジオジブリには出版部があって(←初めて知ったが、まああるはずだよな、関連出版物を出すのだから)、そこが普通の出版社のようにPR誌を出している。『熱風』というのだそうだ。
出版社のPR誌というのはB5判の決まったフォーマットがあって、各社がほぼ無料で出している。大手書店に行くともらえます。定期購読して送ってもらっても送料より安いのではという価格。新刊書の広告だけでなくいろいろ力の入った特集をやっている。
その『熱風』3月号の特集が「エルサレム」なのである。
この企画を聞いたときに、「あなたの会社の作品の世界観にはエルサレムを理解できる要素は1ミリもありませんが・・・・」
と問い返したくなったが、なんだかすごく乗り気なのである。今こそエルサレムを問わなければならないという話なのだ。原始共産制とアニミズムだけでは語れない世界がある!と気づいたということか(←偏見ならすみません)。
それなら一大事なので、忙しいのに引き受けてしまった。こういったものも体調を崩した遠因の一つかもしれない。
エルサレム旧市街、特に「神殿の丘」の構造と歴史に刻み込まれた宗教的な権力関係について、概説しました。こういう話は、意外にする機会がない。本当は一番重要なところなんだけれども。