今年も発表されました。
2019年版『PHPグローバル・リスク分析』2018年12月19日
毎年、暮れになると、翌年に注意すべき10のリスクを選んで発表するPHP総研のグローバル・リスク分析ですが、これに2014年版(つまり2013年暮れに発表)以来毎年関わらせていただいています。
といっても毎年他の参加者にひたすら引っ張ってもらうのですが(参加者一覧が表紙にありますが、所属先の関係で名前を出せない方もいます)。
議論の結果、今回はこの10のリスクが選定されました。
Global Risks 2019
1.米中間で全面化するハイテク覇権競争
2.大規模スポーツイベントへのサイバー攻撃とネット経由のIS浸透
3.米中対立激化で高まる偶発的な軍事衝突リスク
4.複合要因が作用し景気後退に転落する米国経済
5.自国第一主義が誘発する欧州統合「終わりの始まり」
6.大国間競争時代に勢力伸長を狙うロシア
7.焦る中国の「手のひら返し」がもたらす機会と脅威
8.増幅する朝鮮半島統一・中立化幻想と米韓同盟危機
9.米国の対イラン圧力政策が引き起こす中東不安定化
10.米中覇権「再規定」の最前線になるラテンアメリカ
詳細はリンク先からPDFで全文を(無料で)ダウンロードしてお読みください。PDFダウンロードへの直接リンクもここに貼っておきます。
以前は中東やイスラーム世界に関わるリスクが議論の中で4つぐらいは出て来て、この分野ばかり突出しないように一つ減らしたり複数を合算したりして、3つか2.5個程度に収めるのに苦労したものですが、今回は1あるいは1.5個ぐらいですね。中東にリスクがなくなったわけではないのですが、リスクがリスクとして織り込まれ予想されて、「もう慣れた」というような状態でしょうか。おかげで執筆義務が減って楽に。
とはいえ、どのリスク項目を誰が書いたかは明記していないのが、このレポートの形式です。
番外のコラムで明らかに私が書いたな、と分かるようなものも収録されていますが。。。来年一年間で問題化されるかどうかは分からないが、長期的にはリスクとしてありそうなものについて、書いてみました。
昨年版はここから。このページからさらに以前の年の分析の紹介にリンクされていて、遡ることができます。