トルコ経済はどうなる(2)テーパリングって何だっけ

経済専門家にとっては初歩中の初歩なようだけど、ここでおさらいしておくと、トルコがその渦中にある問題は、トルコ一国の問題ではなく、米国の金融緩和縮小が途上国にどう及ぶかという問題。

昨年半ばごろから世界経済の時限爆弾というか自爆スイッチのように恐れられてきた、米国が続けてきた超金融緩和政策の見直し、いわゆる「テーパリング(tapering)」が、ブームを超えてバブルのようになっていた新興国経済にどう影響を与えるかということ。

「テーパリング」というのは、昨年から経済関係者によって急に使われるようになった言葉で、蛇口を徐々に占めて水の流れを先細りにしていくようなイメージ。平易な解説は例えばこれ

アメリカも決して金融「引き締め」に回るのではないが、「蛇口を全開にするようにしてマネーを供給してきた超金融緩和政策を、徐々に絞って先細りにしていくよ」という意味で用いられている言葉のようだ。

経済って状況変化によっていろんな言葉が発明されていきますね。

で、このテーパリングで一番打撃を受けるのが、アメリカが不況対策で盛大に提供してきた安いマネーの恩恵にあずかって経済発展してきた、近年羽振りのよかった新興国。

新興国といっても数は多く種類は様々なので、「どこの国がもっとも危ないか」が昨年後半から盛んに議論されてきた。

トルコはめでたく(?)その最有力候補に挙げられていた。