あれから一年、今年もボストン・マラソンがスタート

 先ほど、『ブリタニカ国際年鑑』に、ボストン・マラソン爆破テロ事件やイナメナスの天然ガス・プラント襲撃事件など、2013年のグローバル・ジハードの動向について回顧・解説を書いた旨を書きましたが、忘れていましたがつい先ほど、ボストン・マラソンがスタートを切ったようです。

“Nearly 36,000 runners ready for first Boston Marathon since bomb attack,” Reuters, April 21, 2014.

ロイターの実況ツイート
“Boston Marathon”

「走り続けるボストンマラソン テロ1年、3.6万人参加」『朝日新聞』2014年4月21日22時42分

 あれから一年。早いような、とてつもなく長い時間がたったような・・・個人的には研究の手ごたえを感じた点もありましたが、確かな成果はこれからです。

【寄稿】『ブリタニカ国際年鑑』2014年版の「イスラム教」の項目

『ブリタニカ国際年鑑』2014年版に解説を寄稿しました。

池内恵「イスラム教」『ブリタニカ国際年鑑』2014年版、2014年4月、247-248頁

短いものですが、2013年のイスラム教と国際政治を、三つの事件・事象から解説しました。1月16日の「アルジェリア人質事件」、4月15日の「ボストン・マラソン爆破テロ事件」、そしてこの昨年を通じて進んだ、シリアやエジプトやイエメンなど「アラブの春」後に治安が乱れた諸国にグローバル・ジハード運動が浸透する「『開放された戦線』の拡大」の事象を取り上げました。

アルジェリアのイナメナス(インアメナス)での事件や、ボストン・マラソン爆破事件については知られている情報を要約しただけですが、「開放された戦線」については、下記のブログ・エントリに挙げた昨年度に出た諸論文を踏まえた独自の議論です。

【論文】「指導者なきジハード」の戦略と組織『戦略研究』14号(2014年3月31日)

ご参考までに。