東京大学先端科学技術研究センター(RCAST)
グローバルセキュリティ・宗教分野/池内恵研究室の活動状況
インペックスソリューションズ株式会社との共同事業の発足(2020年4月30日)
グローバルセキュリティ・宗教分野の池内恵教授は、INPEXグループのインペックスソリューションズ株式会社から学術指導依頼を受け、共同で中東情勢研究会を設立しました。中東情勢研究会を舞台に、文系分野における産学連携を通じた社会貢献の新たな形を提案していきます。
詳細は、4月30日付でインペックスソリューションズ(株)のウェブサイトに掲載されているお知らせをご参照ください。
なお、東京大学の学術指導制度は、令和2年3月26日に東京大学の役員会で議決された東大規則第120号「東京大学学術指導取扱規則」によって新たに定められたものです。
外交・安全保障調査研究事業費補助金(総合事業)に採択(2020年4月1日)
事業区分:
令和2年度外交・安全保障調査研究事業費補助金(総合事業) 分野A 国際政治及び国際情勢一般
採択企画:
体制間競争の時代における日本の選択肢:国際秩序創発に積極的関与を行うための政策提言・情報発信とそれを支える長期シナリオプランニング
概要:
既存の国際秩序が大きく動揺し、異なる価値観・文明圏に基づく秩序観を掲げる勢力が競合する「体制間競争」の時代に入ったという認識の上で、日本が新たな秩序の創発を主体的,主導的に担っていくための国際的な中核基盤を、東京大学内にシンクタンクを形成して提供する。
令和2年度「外交・安全保障調査研究事業費補助金」に関する審査結果
池内恵教授がパリの戦略研究財団で講演(2020年2月28日)
2020年2月28日に、グローバルセキュリティ・宗教分野の池内恵教授が、フランス・パリのFRS(Fondation pour la recherche stratégique)で「中東の状況と自由で開かれたインド太平洋の未来:日本とヨーロッパにとっての挑戦と題した講演を行いました。
モデレーターはヴァレリー・ニケ先生が務めてくださいました。
小泉悠特任助教がサントリー学芸賞を受賞(2019年12月9日)
グローバルセキュリティ・宗教分野の小泉悠特任助教が、2019年の第41回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞しました。12月9日に授賞式が開催されました。【選評】【受賞のことば】【インタビュー(産経新聞)】
イスラエル×日本シンポジウム@東大駒場リサーチキャンパス2019の開催(2019年10月7日)
2019年10月7日午後に、東大駒場リサーチキャンパスの東京大学生産技術研究所・コンベンションホールで、国際安全保障および科学&デザインを主題とした公開の国際シンポジウム「イスラエル×日本シンポジウム@東大駒場リサーチキャンパス2019」が開催されました。【プログラム】
このシンポジウムは東京大学先端科学技術研究センターと生産技術研究所の共催で行われました。
実現に際しては、駐日イスラエル大使館の協賛をいただきました。厚く御礼を申し上げます。
先端研は2018年2月にテルアビブ大モシェダヤン中東アフリカ研究センターと、生産研は2019年6月にベツァルエル美術デザインアカデミーと、部局間の学術交流協定を締結しており、それらに基づき、このシンポジウムの開催を実現しました。
シンポジウムの冒頭には羽田正(東京大学大学執行役・副学長)、神崎亮平(東京大学先端科学技術研究センター所長)、岸利治(東京大学生産技術研究所所長)の挨拶がありました。
シンポジウムの企画立案・実施に際しては、先端研のグローバルセキュリティ・宗教分野(池内恵教授)が、先端研側の主要な実施主体となり、生産研からは機械・生体系部門の医用バイオ工学分野(松永行子准教授)が中心的な実施主体となりました。本シンポジウムは東京大学とイスラエルの2つの大学との国際的な共同事業であると共に、東京大学の中で駒場リサーチキャンパス(駒場Ⅱキャンパス)の2つの附置研究所が協力した、学内の部局の壁を取り払ったものとなりました。【概要】【概要(英語)】
テルアビブ大モシェダヤン中東アフリカ研究センター(MDC)との第2回共催ラウンドテーブルを開催(2019年10月7日)
東大先端研のグローバルセキュリティ・宗教分野は、2018年2月にテルアビブ大モシェダヤン中東アフリカ研究センター(MDC)と結んだ部局間学術交流協定に基づき、2019年10月7日午前に、先端研で、第2回共催ラウンドテーブルを開催しました。【概要】
先端研オープンキャンパスでの講演会・パネルディスカッション(2019年6月1日)
2019年6月1日に、先端研オープンキャンパスの機会に開催したグローバルセキュリティ・宗教分野の特別講演会・パネルディスカッション「地政学復権の時代のグローバルセキュリティ」は、ホールが満席で補助席・立ち見が出る大盛況のうちに終了いたしました。ご来場の皆様、まことにありがとうございました。
そして、ご講演をいただいた北岡伸一先生、パネルディスカッションにご参加いただいた鈴木一人先生、御厨貴先生に厚く御礼申し上げます。
池内恵教授がイスタンブール安全保障会議に出席、登壇(2019年4月)
池内恵教授が、4月28日−30日にトルコ・イスタンブールで開催された第12回イスタンブール安全保障会議(The 12th Istanbul Security Conference® 2019)に参加し、30日午前のパネル6「テクノロジーの台頭と通常型脅威の衰退・サイバーウォーとサイバーセキュリティ」に登壇し、報告・議論を行いました。
ドイツのコンラート・アデナウアー財団(Konrad Adenauer Stiftung)とトルコ・アンカラのバシュケント大学戦略研究センター(Center For Strategic Research of the Başkent University)が共催するイスタンブール安全保障会議は本年で12回目です(類似した名称の会議もあるようですが、こちらが最も有力なものと思います)。池内教授は昨年の第11回に続いて招聘され、パネル登壇・報告を行いました【昨年度のアデナウアー財団の開催報告】。
立田研究員がボスニア・ヘルツェゴビナ国立サラエボ大学にて客員講師として講義(2019年3月)
グローバルセキュリティ・宗教分野の立田由紀恵客員研究員(多摩大学講師・併任)が、ボスニア・ヘルツェゴビナ国立サラエボ大学哲学部(Faculty of Philosophy, University of Sarajevo)の客員講師として、哲学部及び政治学部にて、一連の講義を行いました。
詳細はサラエボ大学哲学部のウェブサイトをご参照ください。
Visiting Lectures by Tatta Tukie
立田研究員は2018年度より3年間の予定で、池内恵教授を代表者とする科研費研究プロジェクト「「対テロ戦争」の時代のセキュリティ政策」(基盤研究(B)課題番号18H00822)の支援を受け、ボスニアを中心としたバルカン諸国・旧オスマン帝国欧州版図の宗教・宗派間関係の調査を行っています。サラエボ大学哲学部では客員講師(任期2018年10月〜2021年7月)として籍を置き定期的に渡航して研究・講義を行い、拠点形成・現地の研究者・研究機関との協力関係の構築を進めていきます。
欧州とイスラーム世界の狭間に位置するボスニアはグローバルセキュリティ・宗教分野が着目する地域の一つであり、継続的に、現地に拠点を形成しながら調査研究を行っていきます。これはグローバルセキュリティ・分野が世界各国の大学・シンクタンクとの間で進めている、連携・ネットワーク構築の一環です。
イスラエル政治に関する特別講演会を開催(2019年3月22日)
2019年3月22日に、イスラエルをめぐる一般公開の特別講演会を行いました。東大・先端研の研究員にも就任していただいている、池田明史東洋英和女学院大学学長にお越しいただき、「イスラエルの政治と安全保障」と題した特別講演を行っていただきました。
池田先生は、建国以来のイスラエルの政治・国際政治史を、安全保障政策を軸に、明確な概念構成により包括的にまとめた通史を提示してくださいました。
この講演の内容は、当研究室と協力関係にあるメディア・出版社等から、再構成の上で、出版される計画です。
通常は、先端研のグローバルセキュリティ・宗教分野の研究活動は、それぞれのテーマに関係する研究者や実務家に緩やかに開かれた、クローズドかつ広範なネットワークによって推進されており、使用言語も英語等であること多く、一般には公開されていませんが、今回はその活動の一端を日本語で一般聴衆に向けて開くことを試みました。
今後も年に数回、こういった公開の催しを、先端研・駒場リサーチキャンパスの公開にも合わせて、開催していく予定です。本年度のキャンパス公開では2日目の6月1日午後に、グローバルセキュリティ・宗教分野の設立趣旨に根ざした、大規模な講演会を予定しています。
小泉悠氏が特任助教に(2019年3月1日)
2019年3月1日付で、小泉悠氏が東京大学先端科学技術研究センター(グローバルセキュリティ・宗教分野)の特任助教として着任しました。
グローバルセキュリティ・宗教分野は、小泉さんを迎えて、発展の歩みを加速します。
ドバイの新聞『アッ=ルウヤ』でアラビア語による情報発信を開始(2019年2月24日)
グローバルセキュリティ・宗教分野の池内恵教授が、ドバイの日刊紙『アッルウヤ』のコラム欄への定期寄稿者として迎えられました。
今後、毎週日曜日にコラムが掲載される予定です。固定ページに寄稿一覧がアーカイブされていきます。
『アッ=ルウヤ』紙はドバイに拠点に2012年に創刊された新しいメディアですが、ウェブでの洗練された紙面構成を通じて、着実に定着しています。『アッ=ルウヤ』紙は2月24日にウェブサイトの大規模なリニューアルを行いましたが、その際に池内教授は新しいコラム寄稿者として迎えられ、紙面の第一面でも写真入りで紹介されました。
グローバルセキュリティ・宗教分野では、この欄への寄稿を通じて、これまでの日本に欠けていた、対アラブ世界の先進的な知的階層との間のアラビア語を用いた恒常的なコミュニケーションの回路を構築していきます。
米ジョージワシントン大学で講演(2019年1月)
グローバルセキュリティ・宗教分野の池内恵教授が、1月23日、ワシントンDCのジョージワシントン大学エリオット国際問題大学院が開催するMiddle East Policy Forumに招待され、講演を行い、シンポジウムに登壇しました。
また1月21日には同じくジョージワシントン大学中東研究所で、専門家向けセミナーにて講演しました。
グローバルセキュリティ・宗教分野を設立(2018年10月1日)
2018年10月1日に、東京大学先端科学技術研究センターにグローバルセキュリティ・宗教分野を開設し、池内恵がこの分野の教授に就任いたしました。
池内恵教授がそれまでに准教授として所属していたイスラム政治思想分野は、2008年10月〜2018年9月の10年間で十分に成果を残したと判断して一旦閉じ、新たに設立されたグローバルセキュリティ・宗教分野において、イスラーム教に限定されない「宗教」という幅広い課題に取り組み、それがグローバルな安全保障問題とどう関わるかを中心に、研究を進めていきます。
イスラム政治思想分野の時代には池内恵准教授のほぼ単独での研究が主でしたが、今後は、グローバルセキュリティ・宗教分野としての組織化を目指し、内外の大学・研究機関とのネットワーク形成に重点を置き、より幅広く研究事業を推進していきます。