【テレビ出演】BSジャパン「日経モーニングプラス」で米国の中東政策と中東情勢について

本日のテレビ出演の記録。

2018年5月18日7:05−に、BSジャパンの「日経モーニングプラス」に出演しました。【番組Facebookアカウントのまとめ

実際の出演時間は7時25分−7時45分の間で、八木ひとみキャスター、豊嶋広キャスター、そしてレギュラー・ゲストの松尾博文日本経済新聞論説委員と共に議論を行いました。

米国の中東におけるプレゼンスの低下を前提に、米のイラン核合意(JCPOA)離脱、米の在イスラエル大使館のテルアビブからエルサレムへの移転、シーア派とスンニ派の競合と対立、サウジとイスラエルの接近、サウジとイランの覇権競争の激化、そして近年のイラクでの選挙でムクタダー・サドルの台頭、ロシアの中東への影響力の増大といった問題について、解説を加えました。

番組には刷り上がったばかりの新潮選書『シーア派とスンニ派』を持参して宣伝もしていただきました。

『シーア派とスンニ派』の参考文献リストは、索引と共に、新潮社ウェブサイトに掲載することにしてあるので、本日、リストを選定して登録完了。やっと全て手が離れました。5月25日の発売日の前後に、参考文献リストも公開されるでしょう。『サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』で立ち上げた「中東ブックレット」シリーズでは、単行本並みの内容ながら定価(本体)は1000円に収めようとしているため、ページ数を極限まで抑えるために、索引や参考文献リストについては新潮社ウェブサイトを適宜活用することにしています。

この「中東・イスラーム学の風姿花伝」ブログでも新潮選書『シーア派とスンニ派』の「サポート」を行なっていきたいと思います。

それでは皆さん良い週末を!

 

【寄稿】『ブリタニカ国際年鑑』の「イスラム教」の項目を本年も

『ブリタニカ国際年鑑』の「宗教」の項目の中の「イスラム教」を、今年も執筆しました。

池内恵「イスラム教」『ブリタニカ国際年鑑』2018年版、2018年4月, 210−211頁.

『ブリタニカ国際年鑑』のこの欄を執筆するのは、今年で5年目。今年は、次の3点を重要事項として選定しました。

「イスラム国支配の終焉と小規模テロの拡散」
「トランプ政権のムスリム入国禁止と法廷闘争」
「啓蒙専制君主による改革の呼号」

ちなみに、過去4年間には次の事項を選んできました。

2017年版
「グローバル・ジハード現象の拡散」
「反イスラム感情とトランプ当選」
「イスラム教は例外か」

2016年版
「『イスラム国』による日本人人質殺害事件」
「グローバル・ジハードの理念に呼応したテロの拡散」
「イスラム教とテロとの関係」

2015年版
「『イスラム国』による領域支配」
「ローンウルフ型テロの続発」
「日本人イスラム国渡航計画事件」

2014年版
「アルジェリア人質事件」
「ボストン・マラソン爆破テロ事件」
「『開放された戦線』の拡大」